安西水丸のすごさ／バカの壁

安西さんのイラストレーションはすごい。
この人のイラストレーションのすごさはわかる人にはわかるもので
どう説明しようがわからない人にはわからない。
ちなみに自分は某有名な賞を受賞したこともあるキャリア25年のアートディレクター。
同じ職業の人には自分と同じく安西さん信仰者が多いのだが
安西さんと同じ職業のイラストレーターには
安西さんのイラストのすごさをともに語り合える人がほとんどいないのだ。
ふしぎだ。
かといって自分も何がすごいのかをうまく言葉で説明できたためしがない。
なんとかならんものかといつも思う。

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>>1
偶然だな，俺も某有名な賞を受賞した事も有るキャリア24年のアートディレクター。

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いわゆるヘタウマってやつだよね
ぼくも某有名な賞を受賞した事も有るキャリア2400年のアートディレクターですけど

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ヘタウマではなくヘタヘタだろう。
だからって、飯が食えている奴はプロだがな。
ただ、イラストレーターを信仰するって感覚がわからない。
すごいってなにが？
説明できないってどれほどの口下手？

ちなみに俺は、キャリア27年の芸術家だがね。
食えていないからプロではないよ。

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水丸さんは線がいいんだよ
なかなかああは書けないね
俺が雑誌編集者だった時分には依頼しなかったけど
一度くらいは仕事しときたかったな
でも、百瀬さんの友達っていうのを知ってさ
あ〜あ、だったね

チューサン階級の友ってのがあってさ
そのころから好きだったよ
俺は業界キャリアは30年ね

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>>自分も何がすごいのかをうまく言葉で説明できたためしがない。

それをクライアントに説明するのがアートディレクターの仕事じゃねえのか？？？

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>>6
クライアントなんか「安西水丸でいきます」でOKだよw
なにせ東京イラストレーターズソサエティの理事長だし
むしろ安西水丸ってだけで何の説明もいらないから使うんだよ

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村上隆は金のにおいがして嫌い
たむらしげるは頑迷すぎて広告の世界じゃ使えない
安西水丸のイラストはどんな場面にでも見事になじむのに
既製品っぽさがどこにも漂わないからすごい

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俺のイラストでもどんな場面にもフィットするよ

要は、癖を前面に出してアーチスト
人畜無害なのにアーチスト

の違い。

商業主義アートには両方必要で、
どちらにも共通しているのが、スターシステム。

説得力システムって言うかな、
我慢してでも世間が付き合わなければならない既定路線て言うかな、
偶発的でもあるそれが、商売的には効率性を生むんだ。

必要は発明の母で、
必要なんだから、誰だっていいんだけれどね。

どうして彼が、彼女が、選ばれたかなんて、後でどうにでも理由は作るんで、
必要なタイミングの問題が大きい。

「すごい、すごい」という表現が、実は最も胡散臭く、
実際には何も説明しない免罪符。
暗黙の了解の識別マークだな。

商売では、すごい人を捏造することで付加価値や効率性が生まれるんだよ。

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胡散臭さこそ可能性なんだけどね。

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>>1
安西水丸を知るには月刊漫画ガロを知る事だ。
80年頃のヘタウマブームの中でも本物と言えるのはわずか数名。
湯村輝彦と糸井重里が月刊漫画ガロに連載していた頃から
安西水丸も常連で載っていた。
安西水丸のイラストはガロの中で漫画から生まれたわけで
単独のイラストとして生まれた訳じゃない。
ガロという雑誌があり、そこから出てきた林静一などの流れの中で
安西水丸の画風は決まっていった。
私はあまり好きじゃなかったが。

あの頃のヘタウマブームもガロから始まったと言っても過言ではない。

まんだらけに行けば70年後半からのガロも売ってるので
興味あるなら買ってみるといい。
安西水丸がどう変わっていくかを見る事ができるだろう。

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