20世紀は「戦争と虐殺」の時代とも言えるでしょう。
プロパガンダ(大量宣伝)によって大衆の熱狂的支持を獲得した党派が政権に就く。
そして引き続き、戦争へと民衆を駆り立てていく。
煽り、レッテル貼り、決め付け、等等、宣伝の技術を確立したのはロシアのレーニンです。
ドイツのナチスをはじめ各国の政治勢力が宣伝技術を競って踏襲していきました。
日本でもいち早くこの現代プロパガンダ技術は採りあげられました。
ここでは写真およびグラフィックデザインというジャンルの視覚的な宣伝技術周辺の知見を
共有していきたいです。
国策写真雑誌として有名な3誌を先ず挙げておきます。
FRONT (1942-45/10冊/東方社/海外向け/内閣情報部と陸軍参謀本部)
めざましい技術の冴えを観ることができます。クオリティの高さに驚かされます。
NIPPON (1934-44/36冊/日本工房・国際報道工芸㈱/海外向け/内閣情報部)
グラフィックデザインのセンスの良さに驚かされます。
写真週報 (1938-45/375冊/内閣情報部/国内向け)
現在、古書市場で比較的手に入れやすいものです。
戦後の写真界でも大活躍し今なお語られる有名な撮影者が腕を振るっています。
ライカ、コンタックス、その他の歴史的名機が仕事をしました。
宣伝について歴史的反省もあわせて振り返ってみたいものです。
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