抽象芸術とユダヤ人
マーク・ロスコ(Mark Rothko)∶
東欧ラトビア生まれのユダヤ系アメリカ人。抽象表現主義の代表格。
色面の中に宗教的・形而上学的な静けさを追求。
「私は抽象画を描いているのではない、崇高な感情を表現している」と語った。
クレメント・グリーンバーグ(Clement Greenberg)∶
抽象表現主義の理論的支柱。ユダヤ系。
「アートは自己批評的にメディウムを純化する方向に進むべき」と主張。
カンディンスキーなどの精神主義的抽象とは異なり、形式的純粋性を重視。
ジャクソン・ポロックを高く評価し、現代アートの正統性を支えた。
バーネット・ニューマン(Barnett Newman)∶
ユダヤ系アメリカ人。ロスコと並ぶ抽象表現主義の重鎮。「ジップ(ZIP)」と呼ばれる縦線で、宗教的・精神的な空間を表現。
トーラー的な創造・黙示の思想を抽象的形態に託した。
ペギー・グッゲンハイム(ユダヤ系財閥出身):
ヨーロッパからアメリカに亡命した前衛芸術家を支援。ジャクソン・ポロックやマックス・エルンストを後援。
レオ・カステリ画廊(Leo Castelli Gallery):
多くの抽象表現主義・ポップアートの作家を支援。
カステリ自身はユダヤ系イタリア人。
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